次世代自動車についての所感 (ニュース)

8月12日に放映された、「BSフジLIVE PRIME NEWS」の次世代自動車特集は、非常に内容が濃く、見ごたえがありました。

次世代自動車ってなんでしょうか?

これは、ガソリンエンジンに替わる原動機(車の動力源)を積んだ自動車の事を指します。ではどれがそうなのかといえば、今のところ決定打はなく、様々な方式が乱立している状態です。そのため、次世代自動車というあいまいな表現が使われています。ですが、大筋は見えてきています。

モーターが主動源

これは議論の余地がありません。余地があるのは、モーターを動かす動力をどう発生、蓄積するかという点です。これについては、番組内で「最終的に水素」という発言がありました。そうかもしれませんが、これは20歳の時に老後を考えるようなものです。水素は克服すべき問題がいくつもあります。

カギはバッテリー

これも番組内で言及がありました。全くその通りで、バッテリーは常に技術革新のボトルネックとなってきました。しかも現在リチウムイオンの次に来る有力な方式が定まっておらず、今後も大変重視すべき事項となるでしょう。バッテリーの開発には莫大な投資が必要です。国を挙げてこれに取り組む中国に、企業単位でバラバラに立ち向かう日本が勝てる見込みは、今のままではほぼありません。

インフラの勝者が全てを勝ち取る

ガソリンエンジンから他の原動機に移行する場合、重要なのはインフラです。現在は、どこに行ってもガソリンスタンドがありますが、他の方式では、これをほぼゼロから構築しなければなりません。パラダイムシフトが起こる際に注意しなければならないのは、技術が物事を決定するわけではないという事です。コンピュータOSの世界では、使いにくいと散々叩かれていたWindowsが覇権を握りました。半導体メモリーでは、技術的に優れた日本メーカー勢は軒並み倒れ、今は虫の息のエルピーダが残るのみです。

リソースからマテリアルへ

世界は、石炭、石油という「リソース争奪の争い」から、レアメタルという「マテリアル争奪の争い」にシフトしつつあります。中国は資源外交を展開し、このマテリアル戦争の覇者となるべく様々な動きを見せています。マテリアルを牛耳られれば、日本は中国の属国となるでしょう。民主党の増子副大臣が「レアメタルの確保は最優先課題」と発言してくれたことは救いです。

技術ではなく、政治が勝者を決定する

私が言いたいのは、つまりこれです。優れた技術は武器ですが、使うのは人間でいえば頭脳、企業でいえば経営陣、国でいえば政治です。日本は技術は優れていましたが、使う政治がダメでした。民主党はこの点で、いくつか希望を持てる発言を行っています。まだ発足したばかりですが、ここ数年の自民党の末期状態より、ずっと良い事は間違いありません。

先日のセミナーで、インサイト開発の責任者が、ガソリンエンジンが消えるまで100年かかると発言していました。隣にいたプリウスの開発責任者も別に驚いた様子がなかったため、そのあたりが自動車メーカーのコンセンサスなのでしょう。

私はコンピュータの世界で、パラダイムシフトを何度も経験してきました。私の意見では、ガソリンエンジンは20〜30年の内に新規開発車から姿を消します。現在の勝者である日本メーカーには、ゲームをひっくり返そうと狙っている者たちの姿は、あまり見えていないようです。私はそこに危惧を感じています。私はそういった者たちをあしらうのは慣れていますが、日本の自動車メーカーはそうではないようです。

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