インサイトの特性 (ニュース)

2009年7月25日:先日、プリウスとインサイトの開発者から話を聞ける機会があったため、行ってきました。その時伺った話を基に、加筆と修正を行いました。

先日のプリウスの特性でも記述しましたが、シリーズ・パラレルハイブリッド方式は、トヨタが数多くの特許を抑えています。そこでホンダが注目したのは、現在主流のガソリン車の技術をほとんど流用できる、パラレル方式のハイブリッドの実装です。

動力(ハイブリッドシステム)

パラレル方式のメリットは、既存の技術をほとんど応用できるため、要求特許が少ない、コストが低い、開発期間が短いなどです。一方のデメリットは、燃費改善効果が低い、システム全体の完成度、最適度が低いという事があげられます。

マーケティングと販売戦略

インサイトは、すでにあるエコカーのマーケットに、200万以下で見た目がいい車を投入すれば売れるという、マーケティングの観点から開発された車です。インサイトの開発は、かなり短期間(予想では1年ほど)で行われたと考えています。先日のセミナーの話では、3年ほど前から開発はスタートしていたようですが、本格的な開始は、ベースとしているフィットの原価が確定した2007年後半以降でしょう。それまでは、ハイブリッドシステムのコストダウン、コンセプトの決定などに時間を割いていたと考えられます。この車は、トヨタのプリウス(2代目)に対抗できる車として開発されました。マーケティング重視のやり方も、プリウスの欠点を突くためのものです。インサイトについて知るたびに、プリウスの影がチラつくのは避けられない事なのでしょう。

面白いのは、この「他社の車が売れたら、同じカテゴリーの車を、完成度よりスピード重視で投入する」という戦略は、トヨタが最も得意とするやり方だという事です。結果的にトヨタの猛反発を招きましたけれども。ハイブリッドに最適なシステムを志向し、マーケットを自ら開拓したプリウスは、トヨタの中では例外的な車です。

リーズナブルな価格、いいデザイン、ホンダの持つブランドイメージ、それに「エコ」というラベルが付いたインサイトは、爆発的なヒットをもたらしました。販売台数ではプリウスの方が上回っていますが、インサイトの存在がなければ、プリウスがここまで売れることはなかったでしょう。ハイブリッドをメジャーな存在に引っ張り上げたのは、明らかにインサイトの功績です。

今後の展開

来年には小型スポーツカータイプのハイブリッド車「CR-Z」(開発者はシーアール・ジーと読んでいました)とフィットのハイブリッドが登場する予定です。既存のシステムを多く使っている分、既存の車に移植することも容易です。ホンダのハイブリッドのメリットは、フットワークの軽さを生かした水平展開の容易さであり、将来は軽自動車も視野に入れていると予想しています。ただ、逆に中型車以上は現行のハイブリッドシステムでは厳しいため、新たに開発する予定との事です。

トラックバック

当社の自動車、パーツを購入された方からのトラックバックを募集しています。

AUTOACE TrackBack policy (AUTOACE tbp)
  1. スパムサイトではない。
  2. スパムコメント、トラックバックを放置しない。
  3. 事実に基づいた内容。
  4. 日常とかけ離れた内容を含まない。

トラックバックURL:
http://www.autoace.co.jp/cgi-bin/mt/mt-toraba.cgi/992

質問を投稿

注:名前、メールアドレスの記入をお願いします。名前、質問の内容は原則として公開されます。本名は記入しないでください。メールアドレスは公開されません。質問は、オーナーの確認後に表示されます。本サイトと関係ない書き込みや、明らかに内容に問題のある(誹謗、中傷等)書き込みはお答えできない場合があります。質問は善意の第三者を装った関係者の書き込み等が含まれる場合があります。訪問者のコメント内容についての確認は行っていませんので、内容の正誤については保証いたしかねます。公開を望まない場合、メールで質問をお願いします。